湿度管理の重要性。湿気が引き起こす印刷トラブル

印刷部
2019年1月30日

紙を扱う印刷という業種で気にかけなければならない変動要素の一つ湿度。

本記事では湿度が引き起こすトラブルとその対応策について書きたいと思います。

湿度と用紙の関係性

湿度が高い事で起こるトラブル

用紙の波うち

湿気が多いと用紙が水分を吸収してしまい用紙が波うった状態になる事があります。

波うった状態になると印刷時圧をかけた時にしわがよってしまい不良品の原因となります。

湿度が低い事で起こるトラブル

タイトエッジ

逆に湿気が低いと用紙の中の水分が乾燥してしまい用紙の両端がカールしてしまう事があります。

これをタイトエッジといいこの状態になると印刷機械が用紙をうまく給紙できずトラブルの原因となります。

静電気

湿度が低いと静電気が起こりやすくなります。静電気についてはこちらを参照にしてみてください。

理想環境とは

印刷の理想環境としては2重扉など外気を入れない様に適湿を保てる環境ですが、中々そこまで完備している工場も少ないのではないでしょうか?当社でも理想的な湿度環境を完備している訳でありませんが、湿度に対して以下のような対策をとっています。

適湿

湿度50%~60%が適湿とされています。

適湿を保つための設備

湿度計

加湿器

空調設備

除湿効果があります

湿度に対する用紙への対策

用紙の折

主に薄い紙などにする対策ですが、用紙の波うちなどでトラブルが多発する場合にも用紙に折をいれて機械の配紙、給紙をスムーズに行います。

注意点として強く折を入れすぎると製品にも反映されてしまいクレームになることもあるため絶妙な力加減が必要となります。

くさび

タイトエッジなどの影響で機械がうまく給紙できない状態になった時使用します。

ラップ保管

主に多色刷りなど1色目の印刷を終えて2色目にかかるまでの間、保管する際にラップを巻いて保管します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?目には見えませんが確実に印刷工程に影響をもたらす湿度。季節、天候などあらゆる条件で変化し今現在も悩まされることが多いです。

湿度をコントロールすることは非常に困難ではありますが、今回書かせて頂いた技術や設備を駆使してこれからも乗り切っていきたいと思います。

 

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