話し方、接し方を変えて好印象に!私が経験した「相手の心をつかむ話し方」とは?

営業部
2019年4月30日

「営業」という仕事をしていていつも感じることがあります。

先日のこと、約220名が参加するお得意先様の会合にお招き頂き、参加してまいりました。得意先様の事務長様をはじめとするスタッフの方々や他業種の初対面の方々と食事をしながら会話をするのですが、間をもたすのに必死でした。こういった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

会話の間を持たすため、最も必要なものの一つはコミュニケーション能力、とりわけ「相手の心をつかむ話し方」なのだと思い至りました。そこで今回は「相手の心をつかむ話し方」を自らの体験に基づいて私なりに考えてみました。

 

コミュニケーション

話し方の上手な人

相手の心をつかむ話し方の出来る人は、話し方も上手で周りの人を楽しませ、人を引き込ませる能力があると思います。

ただ、話すのでなく相手の話も聞き上手で、その結果人間関係や仕事なども充実し上司からも得意先からもかわいがられ大切にされるようになると思います。

話し方の下手な人

相手の心をつかむ話し方の出来ない人は、話をしていてもつまらないし、こちらから言葉も返すことなくシラけた空気になってしまいます。一方的に話をしたり、相手の言葉を遮るなど意見を押し付けるような話し方をされる方もいますね。

その結果その人と話すのは面倒くさくなり間がもたなく距離を置くようになるのかなと思います。

話し方のコツ

この時期、寒い日が続いていますが、得意先様で担当者の方と顔を合わせた時「今日は寒いですね」と言う人がよくいますが、とりあえず天気の話をしておけば無難だろうと思っている人が多いと思います。

私もその一人です。しかしそれは大間違いだそうです。

以前読んだ本に書かれていました。

「今日は寒いですね」から話す人は当たり前すぎ、相手の印象にも残らなく時間が経つと初対面の方だと忘れられてしまいます。

話し方の上手な人が天気の話から入るなら相手に寄せた話し方をします。

1

「●●さんの実家って、●●●ですよね雪大丈夫でしたか?ニュースで見ましたよ雪の影響で電車が遅れていましたね」

2

「今日も寒いですけど●●さんのセーター、すごく暖かそうですね」

誰にでも当てはまるお天気話は面白みに欠けますが、お天気ネタから相手に紐づいた話題にしぼり話すだけで相手の食いつきも違うと思います。

普段から何気ない会話のなかで相手の情報を聞き出し、会話の中で活かす。そのことがコミュニケーション能力の根幹であるように思えます。

 

心をつかむ話し方

2人の営業マン

私ごとですが、増税前までに車の購入を検討していて2社ほど車の試乗と見積もりに行って来ました。その時の話です。

Aさん(A社ディーラー)の場合

仮にA社営業マンAさん(入社1年目?新入社員ぽい雰囲気の男の子)は私の質問にはキチンとした答えは返ってきますが、自社の車を販売するのに決算月の影響もあったのでしょう、「これだけ値引きします。 今お乗りのお車の下取りをいくらにします。 オプションを付けます。」など、今日初めて来店した私に売るのに必死でまだ試乗もしていないのに営業マンAさんは1台でも多く売りたいと思う気持ちからか、私の心をつかむことが出来ませんでした。結局試乗もせずに帰りました。

Bさん(B社ディーラー)の場合

 B社営業マンBさん(見た目は30代半ばごく普通の営業マン)は、自社で販売してる車の安全性やスペックなどの説明をしながら、合間合間にプライベート話を挟みこみ私の趣味を聞き出し趣味の話で盛り上がったり、Bさんが先月この車を購入したなどの話をし、私がこの車を購入し乗っているところまでイメージさせてくれるほどのトークスキルを兼ね備えた営業マンでした。

帰るときにBさんが「次回お時間のある時にご試乗していただければ、この車の良さがわかって頂けると思います。こちらから電話を掛けたりする営業は致しませんがダイレクトメールを1通だけお送りさせていただきます。」と一言。

そのダイレクトメールにはBさんからのメッセージ、その文末には「●月●日●時にFMラジオに出演するのでお時間があれば聞いてください。」と書かれていました。

ラジオを聴いてわかったのですが、BさんはB社の某スポーツカーを1年間で1番たくさん販売した凄腕営業マンでした。第1印象はごく普通の方で次に会っても顔を忘れてしまってるような方ですが、しかし今は顔もハッキリ覚えていて名前まで覚えてます。

検証

2人の営業マンの違い

2人ともカーディラーの営業マンなので来店されたお客様に車を売りたいと思うのは当然のことでしょう。しかし、アプローチに大きな違いがありました。Aさんは決算月なので、車のアピールよりも金銭面を前面に打ち出したセールストークをされました。Bさんは当たり障りのない会話をし、私がどのワードに反応するかを見定めようとされていたように思います。

 

自分の都合ではなく相手の気持ちで

私がA社の車に乗りたいと決めて行ってたのであれば、AさんのセールストークでもOKでした。さらに私から値引き交渉もしていたかも知れませんが、Aさんの「売りたい」という気持ちがあまりにも強すぎ必死でした。

対してBさんは私と趣味の話をしたり、今のライフスタイルに合わせた提案をしてくれていました。私の目線に立ったトークをされており、相手本位のトークだと感じました。印象もよかったです。

「モノ」を売るのではなく「イメージ」を売る

Bさんのセールストークによって私はB社の車に乗っているところをイメージさせられています。車そのものの価値よりもその車を所有することのメリットや満足感を感じることができたように思います。

小さな「肯定」が持つ効果

Bさんは私に商品説明の合間合間で私の趣味の話を挟んで場の空気を和やかにしようと努められていました。しかしそれだけではありませんでした。初対面の方と趣味の話をするときに一番盛り上がりを期待できる話題が「あるある」ではないでしょうか?「あるある!」「分かる分かる!」「そう!そう!」等々。こういったポジティブな言葉を相手から貰えるように心がけると親近感が湧き、信頼関係も築きやすくなるそうです。

効果的なダイレクトメール

多くの方がダイレクトメールがポストに入っていても見ないと思いますが、今回のダイレクトメールに関して言えばとても効果的でした。電話など一切しない代わりに一通だけ届くダイレクトメールには手書きのメッセージで感謝の言葉と自身のラジオ出演の告知のみ。潔さが私のこころに突き刺さりました。

第三者からの評価

ラジオではBさんがどういった人なのかが紹介されていました。私が車を購入を考えている相手がどういった人間なのか、第三者からの評価を耳にすることが出来たわけです。有名なメーカーですし、間違いはないのでしょうが、営業マンに対しての安心感が生まれました。ネットでものを購入する時などにレビューや書き込みを見たりして購入を決めたりなど、第三者からの評価はとても重要に思います。特に当社のように「営業マン=商品の付加価値」と捉えている企業の場合、得意先様から頂ける評価はとてもとても重要でありがたいものです。

まとめ

普段何気なしに話している会話。相手を楽しませる話し方が出来ているのであればいいのですが、自分では気付いていなくて一方的に自分だけが話し、場の空気をシラケさせているのかも知れません。

今回、私は2人の営業マンから多くのことを学び、改めて気付かされました。

相手の心をつかむ話し方とはつまり、相手のことを知り、相手の目線に立って、相手の事を想い、相手と密になり、相手の利益になるような話が偽りなく出来るかどうか、だと思いました。

当社営業部は、そのことを念頭に置き、皆様へのご提案を心がけてご訪問させていただけるよう努めて参ります。